【日本画】岩絵具の使い方は?初心者でも安心!準備から実践まで3ステップで徹底解説!

-岩絵具の使い方-

今回は、日本画初心者の方でもわかりやすく簡単にできる岩絵具の使い方を解説していきます!

この記事の構成は

1知識編:岩絵具について簡単に説明

2準備編:岩絵具を使うために必要な道具や、どこで買えるかをご紹介します!

3実践編:ここでどんなふうに使うのか、基本の使い方を解説していきます!

4応用編:実践編で慣れた方向けの技法を紹介しています!

このようになっています。目次は下にありますのでピンポイントで知りたい方は目次までスクロールしてご覧ください

1から順番にみて進めていけば、誰でも岩絵具の使い方がわかるようにしてありますので

ぜひ参考にして日本画をより楽しめるようになりましょう!

 

1:知識編「岩絵具とは何か?」

日本画を描く上で欠かせない岩絵具ですが、何からできているかご存知でしょうか?

基本的に岩絵具は読んで字の通り石や岩石からできています。

ここでは岩絵具について簡単に知ることができます。

今から自分が使う絵の具について、少しでもわかっていると楽しみの幅も広がっていきます。

 

実は岩絵具には大きく分けると2種類あります。

新岩絵具と岩絵具です。

新岩絵具と天然岩絵具の違いと特徴は?

天然岩絵具

天然岩絵具は自然の岩石から作られているため価格は人工岩絵具より高いことが多いです。    岩絵具は鉱物から作られている天然のものです。

そのぶん価格は高くなりますが、膠とのなじみがよく、深みのある色が特徴です。
色数は鉱石の数だけありますが、アクリルなどと比べると色の種類は渋いものが多いです。

新岩絵具

新岩絵具は合成岩絵具(ごうせいいわえのぐ)とも言われます。

主にガラスや金属でできていて、染料で着色されているため

色数は多く、アクリル絵の具と比べても鮮やかなものもあります。
天然のものにはない蛍光色やパールのような艶を持つものもあり、かなり自由な表現が可能です。

 

岩絵具を選ぶときの注意点

岩絵具を選ぶ際にはいくつかの注意点があります。

岩絵具の形状は、粉のようにサラサラしているものから、

砂利のようにゴロゴロしているものまであります。

同じ色でも、粒子の細かさによって最終的な絵肌色の見え方変わってくるのです。

岩絵具の粒子の細かさは、10段階ほどの数字で示されていて

若い番号ほど荒い粒子で、

数字が大きくなるにつれどんどん細かくなっていきます。

 

実際に私が持っている岩絵具を見ると

だいたい5番荒く

13番が砂のように細かくなり、

その先のもっとも細かいものが白番(びゃくばん)

となっていました。

この番号のルールは基本的にどのメーカーでも同じです。

吉祥新岩絵具 岩紺 5番

岩絵具を選ぶ時には色と、

プラスアルファで番号にも気をつけて見てみてくださいね。

各岩絵具メーカーは初心者キットを用意しているところもありますので、

初めてで色も種類もたくさんあって迷ってしまう方は

見てみるとわかりやすいと思います。

 

岩絵具メーカー 一覧

  • 吉祥
  • ナカガワ胡粉
  • 上羽絵惣
  • 丹青堂

 

 

2:準備編「必須アイテムと便利グッズ」

岩絵具を使う時にそろえるもの

・岩絵具

岩絵具にはいくつか種類があります。

自分がしたい表現にあった岩絵具の細かさ、種類を選びましょう。

・膠(にかわ)

膠は使えるようにした準備が必要な場合があります。

種類がいくつかあるので、どの膠を使うのか

岩絵具を作る前に必ず確認しましょう!

こちらの記事は膠の種類など、簡単な確認に便利です

 

・絵皿

岩絵具と膠、水を混ぜる場所として使います。

このまま彩色に使ったり、保管や再利用などもするので

陶器のもの、レンジ対応していたり、

急激な温度の変化にも耐えうるものを選ぶと便利です。

サイズに関しては、好きに選んで良いと思いますが、よほど大きな作品を描く方以外は

小さめの方が使い勝手はいいかと思います。

参考までに、私が使っているのは直径7センチほどのものです。

また、同じ大きさで揃えると重ねて保管ができますので

場所の節約にもなりおすすめです。

 

・水

岩絵具を使う際には必須です。

 

・支持体(木製パネルに和紙を貼ったもの、木枠に絹を張ったもの)

日本画で、制作の中で彩色の段階ということは

すでに支持体はできている状態で、

下書き、骨描きなども終わっていると思います。

もし今回岩絵具の使い方だけ知りたい、試し書きしたいなどでしたら気にせず

画用紙や和紙などお好きなものをご用意ください。

 

あると便利なちょい足しグッズ

膠(にかわ)液を保温できる!

低い気温の季節に最適なお皿ごと保温できるマグカップウォーマーが

あるととても便利です!

参考までに、Amazonのカップウォーマーをご紹介しておきます。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0BFF22K7S/ref=redir_mobile_desktop?_encoding=UTF8&aaxitk=3757731d86fa604dfe70ff09b85bc96d&content-id=amzn1.sym.940fa71d-7f78-44a7-86e7-0cc4901f1d5f%3Aamzn1.sym.940fa71d-7f78-44a7-86e7-0cc4901f1d5f&hsa_cr_id=0&pd_rd_plhdr=t&pd_rd_r=89568700-3e5b-4994-adf8-6b86ea879ec5&pd_rd_w=M8Ton&pd_rd_wg=7BQZn&qid=1677922260&ref_=sbx_be_s_sparkle_lsi4d_asin_1_title&sr=1-2-ac08f2b1-eb5b-4f1a-aa64-9e8f448c33ed

 

3:実践編「基本的な使い方」

作り方

1.膠液を準備する(溶かすなどの下準備。作りたてなら液体なのでそのままでOK)

溶かした膠液

 

2.岩絵具を絵皿に出し、膠液を1、2滴入れ混ぜて指で練っていく

 

 

3.しっかりと混ざりよく練ることができたら水を足し混ぜる

 

4.絵の具の完成

 

 

使い方

筆で一定量とり塗っていきます。

この時たっぷり筆につきすぎることがあるので皿の端で量を調整し、

べたっとつかないように気を付けながら塗っていきます。

細かい塗り方、技法については

こちらの記事で紹介しています。公開されるとリンクで飛べるようになります

 

 

まとめ

今回は岩絵具の使い方についてご紹介してきました。

岩絵具には大きく2種類があるということ

その違いは自然由来の天然岩絵具か、人工着色された合成岩絵具かでした。

また、選ぶ時には色にプラスアルファして

粒子の細かさをしめす番号を見ることが大切です。

岩絵具の粒子の細かさは、10段階ほどの数字で示されていて

若い番号ほど荒い粒子で、

数字が大きくなるにつれどんどん細かくなっていくこともお伝えしました。

 

必要なもの

・岩絵具

・膠

・絵皿

・水

 

 

作り方としては

まずは、膠+岩絵具 この2つをよく混ぜたあと、

水を加えてさらによくまぜて完成です。

必ず加える順番は守ってください。

膠の前に水を混ぜてしまうと接着力が弱まるので

注意が必要です。

 

また、塗り方など詳しい技法は別記事にて紹介しています。

作った岩絵具が余ってしまったら

作った岩絵具が余ってしまった場合は、

短期間であれば乾燥させて保管が可能です。

これ以上もう使わないという場合はお湯を入れて膠抜きという作業をし、

乾燥させると何も混ぜていない状態の岩絵具として使うことができます。

 

最後までご覧いただき、ありがとうございます。

楽しく日本画制作ができますように!

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