【絵描きさん向け】筆の毛が抜けて画面についてしまう時の対処方法(日本画・絵画・イラスト)

筆の毛が抜けて画面についてしまう時の対処方法

こんにちは、日本画家の酢田こいちです。

今回は筆の毛が抜けて画面についてしまう時の対処法についてお話しします。

 

絵を描くときに、筆の毛が抜けて

画面についてしまったことはありますか?

たくさん絵を描いていると

画面に筆から抜けた毛を発見する頻度も多くなります。

 

日本画では下地として白色絵の具(胡粉)を使います。

その際に

大きな刷毛で広い画面を均一に塗る時などは

特に抜けやすいです。

 

絵を描いている途中で筆の毛が抜けると

気になってしまいますよね。

作業が中断されてしまうことで

一気に集中しづらくなってしまいます。

そこで今回は、なぜこのようなことが起こるか

どうしたら対処できるか

また予防策についてを順番にご説明していきます。

 

筆の毛が抜けて画面についてしまった時の対処法

筆の毛が抜けて、画面についてしまったら

画面から取り除くしかありません。

ここでは、抜けてしまった毛を取り除く時に便利なグッズを紹介します。

精密ピンセット

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精密ピンセットは、

通常のピンセットよりも物を掴む先がより細くなっていて

非常に小さなものを掴めるようになっています。

 

筆の毛を除去することにも使えますし、

絵の画面にゴミが乗ってしまった時にも

ゴミを取り除くのに使えます。

作品を作っていく上ではあると便利です。

色鉛筆

精密ピンセットがない時の

絵の画面を傷つけないで抜け毛をとる応急処置です。

 

色鉛筆を使うときは、少し使って先が丸くなっていると理想です。

画面についても問題ない色の色鉛筆を用意して

色鉛筆の先で抜けた毛を取り除きます。

 

画面が濡れていて抜け毛がくっついていると

毛が色鉛筆の先にうまくくっつかない場合があります。

 

予防策:筆の毛が抜けてしまわないようにするには?

予防策は3つあります。

1:筆の素材を確認し、抜けやすいものかどうかをみる

2:筆が古くなっていないか確認する

3:毎回きちんと洗浄する

です。順番に見ていきます。

1:筆の素材を確認する

新しく買ったもの、比較的新しいのもので

数回しか使っていないのに、毛が抜けてしまうものがあります。

 

あまりに安価すぎるもの、簡素な作りのものは

品質に問題がある可能性があります。

 

また、筆は毛束をまとめて作られています。

そのため束ねている箇所が緩んでしまうと

筆の毛も抜けてしまうようになります。

 

新しい物の場合は

束ねきれなかった毛が落ちてきているだけのこともあります。

はじめに筆先から出てしまっている余計な毛は

できるだけ優しく抜いてあげると

その後使いやすく毛の抜ける本数を抑えられます。

 

2:筆が古くなっていないか確認する

筆が古くなっていると、

たくさんの毛を一つに束ねているところが劣化します。

 

また、筆の毛自体も古くなると千切れたり

全ての毛の方向があっちこっちにいって

バラバラになってしまったり

 

使い始めはふわふわだったのに

ぎしぎししてなめらかに線が描けなくなることがあります。

 

筆の抜け毛、ちぎれた細かい毛が

多く画面についてしまうなど場合は

新しい筆に買い替えることをおすすめします。

 

3:筆を毎回きちんと洗浄する

筆に絵の具や顔料、

技法によっては油や膠(にかわ)などが

毎回の作業後に全て落ちきっていない場合、

筆の劣化が早くなることがあります。

日本画や、水彩絵の具など水で溶いて使うような画材の場合

この場合は、よく水で洗い流すことが大切です。

筆の毛束の根本は

とても絵の具が溜まりやすいので

手を使って毛を痛めないように

優しく何度もこすり洗いをしてください。

 

油彩画や水を使わない画材の場合

油絵の具などを使っている場合は

水で筆を洗う前に、

水道に流れる絵の具や油をできるだけ流さないように

 

必ず洗浄液で絵の具を落として

さらにペーパー等でよく拭いて

そこから水で軽くすすぎます。

 

ぬるま湯の方が落ちやすければ

そちらでも大丈夫です。

 

そして、どの技法で使った筆であっても自然乾燥をする前に

形を整えてから乾燥してあげると

次に使うときに気持ちよく使えます。

 

また、使ったまま放置しないことが大切です。

たまに忘れてしまう程度であれば

大きな問題にはならないかもしれませんが

 

絵の具が筆についたままだと

気温や湿度によっては変質したり

劣化を早めてしまい

筆の毛の部分がボロッと折れてしまうことがあります。

 

筆の素材と使っている絵の具や素材の相性もありますが

基本的には余すことなく綺麗にした状態で

保管すると筆を長持ちさせることができます。

 

まとめ

ここまで、筆の毛が抜けてしまう時の

対処する方法、予防方法をお伝えしてきました。

絵に筆の抜け毛がついてしまったら

「精密ピンセット」または

「色鉛筆の先にくっつけて」取る。

 

抜けてしまう筆は「劣化」もしくは「品質に問題がある」

「新しいので束きれなかった毛が出てしまっている」可能性があります。

 

また、筆の抜け毛を起こさないようにするには

「よく洗う」ことが大切です。

それではアートで豊かな生活を送れますように。

またお会いしましょう。

 

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