若手アーティスト登竜門independent tokyo 2026 出展作家酢田こいち セルフインタビュー

independent tokyo 2026 無料ご招待券付き記事です。ぜひご活用ください。

ギャラリータグボートが主催する、若手アーティストの登竜門となるブース出展型アートフェア出展作家酢田こいちによるセルフインタビュー。

開催日程:2026年8月8日(土)・9日(日)

開催時間:8月8日 11:00〜19:00
     8月9日 11:00〜17:00 

開催場所は浜松町・東京ポートシティ竹芝4階・5階

酢田こいち プロフィール

酢田こいち/Koichi Suda

2021年より日本画研究、制作、発表を精力的に続けている。
2023年:初個展「舞台光浴」
2024年:鎌田光司 酢田こいち二人展
2025年:新宿眼科画廊「32羽の黒鳥」
     ギャラリー元町「幻獣博士の部屋」


伝統的な日本画技法と、和紙を紅茶で染める独自技法を用いて物語を持つ女性を描いています。
描き続ける中で、作品に登場する女性たちは私にとって「魔女」という存在なのだと気づきました。その表現に至るまでの背景や、素材との出会い、制作への思いについてここでお伝えしていけたらと思います。
彼女たちはただ美しいだけの存在ではありません。強さや知恵を持ち、自分の意志で先へ進んでいく存在として描いています。

女性を描くことの始まりは、憧れでした。
こんな身体になってみたい。こんな表情がしてみたい。こんなドレスが着てみたい。こんな目の色なら楽しそう。
幼い頃の憧れや想像が、少しずつ形を変えながら、今の作品につながっています。

 憧れから生まれた女性像
幼い頃から、私は綺麗なものや女の子に強く惹かれていました。
子供の目には少し大人びて見えた美少女戦士やプリンセスたちに心をときめかせ、美しい容姿や色鮮やかな髪、可愛らしい衣装に憧れていました。自分もそんな存在になりたいと思う一方で、自分自身は透明になり、美しいものをただ眺めていたいという気持ちもあったように思います。

幼い頃から抱いていた大人の女性への憧れは、成長した今も変わることはありません。

そして成長するにつれ、女性が社会から向けられる視線や、女性として生きる難しさについて経験しながら、考えるようになりました。

決して楽ではない中でも歩みを止めない女性たちの強さや美しさに惹かれ、今も描き続けています。

 魔女という存在

魔女という概念に至った変化
初個展から数えて2年目くらいの時に、本当の魔女(占い師)と知り合いました。私の絵を見て「魔女を描いているんだね。」と言われ、その場にいた他の方にも「魔女だね」と感想をもらいました。当初は「魔女」という言葉に少し戸惑いがありました。自分では意識していなかった概念を、外側から突然与えられたように感じたからです。ですが、活動していくうちに私の描く子たちは魔女なのだと腑に落ちる感覚が強くなっていって、今やっと自分の描く女性たちは「魔女」なんだと認められました。こう考えると、意外と紆余曲折あって魔女という概念に落ち着きました。

なぜ女性たちは魔女になったのか
私の描く女性たちはもともとは「憧れ」を表現した存在でした。自身の理想を叶えてくれる、夢のような存在です。
しかしそれは、描き続けるうちに、そして自身が大人になっていく中で彼女たちは「憧れ」を内包した一つの「物語を持つ個人」としての女性へと変化していきました。

酢田こいちにとっての魔女
私にとって魔女とは、恐ろしいモンスターや、魔法を使うような空想上の存在ではありません。魔女にはさまざまな形があり、その中には、ものを生み出し、自分自身の世界を築くアーティストも含まれているように思います。

美しさだけではない強さ、知恵、孤独、自由
美しさに振り回されない強さや知恵を持つ女性のことだと考えています。美しさは武器にもなり得るけれど、同時に、周囲から価値を測られたり、利用されたりすることでときに持ち主自身を縛る呪いにもなり得ます。だからこそ、美しさだけではなく、強さや知恵を持ち、孤独を抱えながらも自由に生きる姿に、私は魔女らしさを感じています。

社会の枠を越える存在としての魔女
社会的役割に収まらない存在、そこからはみ出してもなお愉快そうに楽しく暮らしている女性こそが魔女なのかなと思います。
いつか私もそんな魔女の仲間入りがしたいな、なんて思っています。

バレエや異国文化からの影響

バレエ、ボールルームダンス、ベリーダンス、ポールダンスなど、多くの舞踊に魅了されてきました。

その中でも、私にとってバレエは特別な存在です。
私はモダンバレエを3歳から12歳まで習っていました。基礎となる部分はクラシックバレエと共通していますが、モダンバレエはトウシューズを履かず、先生が創作した作品を踊ることが特徴です。つま先まで柔らかなバレエシューズや、時にはほとんど裸足で、劇的な世界観や感情を身体全体で表現することを大切にするスタイルでした。
バレエの基礎からは美しい身体の使い方と魅せ方を、モダンスタイルからは独自の空間や世界観、身体を通した感情表現を学びました。
西洋で生まれたこの舞踊文化は、私の美意識や表現の基礎となっているのだと思います。
また、モチーフの面では『不思議の国のアリス』や『人魚姫』、『千夜一夜物語』など、西洋や異国の物語からも大きな影響を受けています。現実と幻想が交わる世界観や、そこに登場する女性たちの姿は、現在の作品にも色濃く反映されています。

女性表現における身体・装飾・色彩

女性を描く上で、服飾や装飾品は欠かせない要素です。デザインとしての好みがはっきりしていて、自分の美意識を形にする感覚で描いています。

身体や表情については、モダンバレエの経験が大きく影響しています。身体の動きや指先、視線ひとつで感情を伝えることを学んだため、「魅せる」ことや「身体を使った感情表現」は、今でも制作の中で大切にしています。

色については、理論よりも感覚を信じています。昔から自分が美しいと感じる色に惹かれ、その直感は今も変わりません。

日本画との出会い

日本画に出会ったのは、大学生の頃でした。この時、日本画の他にも木版画、染色、染織と様々な技法の基礎を学んでいました。そんな中で、一番心踊ったのが日本画、岩絵具という輝く絵の具でした。

大学の授業で基礎は学びましたが、かなり自由な雰囲気だったのでほとんど一人で制作していました。たまに先生からのアドバイスをいただきながら、その教室にいる全員がバラバラのものを描く、自分の興味のあるテーマやモチーフを突き詰めることのできる基礎授業でした。

技法について

私が日本画を描き始めた当初から、モチーフは「バレエ」や「異国の女神」など、日本の「に」の字もないような西洋的なものばかりでした。
一方で、表現の手段は日本画の伝統的な技法だけでした。その組み合わせだけでも作品としては成立していたのかもしれません。

きっかけは、染色を学んでいた経験です。布は紅茶やコーヒーで染めることができると知っていました。そこで「この方法を日本画にも取り入れられないだろうか」と思い立ちました。試行錯誤の末、現在は和紙そのものを紅茶で染めるという、シンプルな方法に落ち着いています。
紅茶を取り入れた理由は、技法への興味だけではありません。インターネットを通じて、世界中の美しいものや憧れを日々取り込みながら、表現を日本画技法だけに限定することに、どこか違和感がありました。

だからこそ日本画の基礎を大切にしながらも、その枠組みに縛られることなく、自分が惹かれてきた文化や美意識を自然に作品へ取り入れる方法を模索しました。

紅茶による彩色は、世界中の美しいものから受けた影響を、日本画という自分の土台の中で表現していくために、自然とたどり着いた方法なのだと思います。

現在の表現に至るまで

初期作品との違い
日本画に出会って初めの頃は、水干絵具と岩絵具の違いもあまり分かっていなかったので、思いつく端からとにかくなんでも描いて画材研究をしていました。
初期作品には、バレエモチーフもあれば、感情を表現したもの、不思議の国のアリス、戯曲「サロメ」、タトゥーを題材にした作品もありました。それぞれが独立したテーマとしてあったように思います。

現在はその全てのモチーフが「魔女」の中に含まれています。少し落ち着いてまとまってきたとはいえ、初期から好みは変わらず、前述したモチーフやテーマたちは順繰りに私の描きたい気持ちを煽ってきます。大きく変わったのは、「私が描くのは魔女である」という共通の軸ができたことです。描き続ける中でずっと存在してきた憧れや美への想いは、それらすべてが今は「魔女」という存在の中に集約されています。

Independent Tokyo2026 出展作品について

今回は、新作《間の舞踊》を中心に、初期作品《回転木馬》、そして現在の「魔女」という表現を象徴する《オディールとミルタの誘い》を展示いたします。

日本画ならではの立体感のある画面とともに、初期作品から現在の「魔女」という表現に至るまでの変化や歩みを感じていただける展示になればと思っています。

いずれも展示の機会が少なかった作品です。この機会にぜひご覧いただけましたら幸いです。

【無料招待チケット応募フォーム】

Independent Tokyo 2026無料招待チケットを以下のリンクより取得いただけます。

2026年8月8日(土)・9日(日)開催の「Independent Tokyo 2026」(主催:株式会社タグボート)のご招待券お申込フォームです。
こちらからご登録いただいたメールアドレス宛に、2日間の入場が無料(通常¥1,000- )となるご招待券をお送りいたします。
ぜひご活用ください。

https://forms.gle/Xt4NkMAHxW56Jgad6

Independent Tokyo 2026とは?

ギャラリータグボートが主催する、若手アーティストの登竜門となるブース出展型アートフェア。

開催日程:2026年8月8日(土)・9日(日)

開催時間:8月8日 11:00〜19:00
     8月9日 11:00〜18:00 

開催場所は浜松町・東京ポートシティ竹芝

【公式サイト】https://www.tagboat.com/artevent/independenttokyo2026/index.php

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